お知らせ

 

産女観音の紅葉

産女観音 銀杏気がつけばもう12月は目の前
境内のイチョウ・モミジが紅葉の見頃となりました。
晋山式から始まり山の下刈り・総代のお年忌・山内の整備工事・・・・・・
あっという間の一カ月。
予定ですと今日は鎌倉・横浜への年一度の地域の和尚様達との研修旅行。
家族からの外出許可は早くから取っていましたが、観音様の許可がおりず(冗談です・・)
檀家さんの御葬儀が入り、通夜法要に出かける準備をしています。

境内が黄色の絨毯で敷きつめられるのも間もなくです。

 
 

親元 牧野家の法事

産女観音 開山堂内部

 

本日、当山の親元・総代として永い歴史を有する牧野家の法要があります。
御当主の御両親のそれぞれ50回忌・33回忌が嚴修されます。
生憎の雨
でも私には『よく集まってくれました。今日はゆっくり昔話をして休んで下さい』と亡き御霊が云っているような気がします。
忙しい農作業の時期の合間に今日の準備をしてきた御家族に暫時の休息を授けてくれたのかもしれません。
牧野家は歴代の住職を物心両面で支え、私の晋山式にも親元を御務め頂き大変御世話になっている家です。
先代が諸堂を整備を済ませませたので私の仕事は現在の寺の什物・建物を如何にベストな状態で未来へ残していくかということ。

内陣の松の欄間

内陣 獅子の欄間

近年始めた整備事業に賛同頂き本堂の内部を飾る欄間彫刻の修復復元に御協力賜りました。
立川流の作品と伝えられている両面彫りの松・竹・梅・獅子の欄間は虫食いとネズミに齧られ傷んでいましたが、おかげで写真の様に立派に修復されました。感謝・感謝です。
御来山の節は是非、御高覧下さい。

 
 

13日は裏山の奉仕作業

6日 瑞雨のなか晋山式・首座法戦式が多くの檀信徒が参列して、厳粛に又、盛大裡に無事圓成した。

今週の日曜日は恒例の檀家の皆さんの御奉仕による裏山の清掃作業が予定されている。
ここ暫く土日が雨。晋山式は屋内の行持で天候には左右されないが、屋外の作業の為是非晴れて欲しいと願っている。
20年前に『裏山に花木を植えて憩いの場にしよう!』との提案で、始めた事業だが当初は雑木の伐採・下刈り等々大変な苦労だった。
打ち上げ花火の性格。早く早く花が咲き、綺麗な公園になるように頑張ったが思うようにいかず『もう止めよう』とした時期もあった。でも、全て自然に任せるしたないと云うことにたどり着いた。
時間の流れは大したものだ。月日が経つにしたがって、樹も大きくなり手入れが楽になってきた。

山の作業の下見に登って見ると、椿がぼちぼち花をつけ、木々が紅葉し始めていた。

早速、床の間に活けてみた。花は加茂本阿弥 椿と大手鞠の照葉。

 
 

5~6日は隣のお寺の晋山式

明日から隣の寺『法城寺』様の晋山式。
一年前から知らされていた行持で、未だ未だと思っていたが・・・・・・。
月日の経つのは早いものだ。
弟子(私の長男)が僧侶になる為に重要な役職を務める為、夏過ぎるとその準備に追われて、あっと云う間に式を迎えるような気がする。
私も昭和63年にこの式を済ませているが、当時古老から『式の合図の鐘がなったら終了したようなものだよ。それまでの準備が修行期間。しっかり準備しなさい』と云われたが、本当にそのとおりだと思う。

これから最終点検。落としは無いと思うが、あと気がかりなことは天気だけ。こればかりはどうにもならないものだ。稚児、五色幡を先頭に金襴袈裟を纏った住職・僧侶・檀信徒の行列。大勢の参詣者の不便にならないよう仏天の加護を願うのみである。

またこの日は私の旧友の茶会。『西王母』椿をどうしても活けたいとのこと。
でも当院にも、知り合いにも『西王母』は無く、どうにか通販で入手して、この日に合わせて咲くように育ててきましたが、思ったより早く開花しそうな雰囲気。
茶会も道具の準備は早くから出来ますが、花だけはその時にならないと、どうにもなりません。
天気と同様、「花の咲く時期は、花に訊かないとわからない」と云うことでしょうか?
でも、なんとかその思いがかなうようにと鉢植の椿を暗所において開花が遅れるようしてみました。
『念ずれば花ひらく』の如く、茶室で見事に開き、旧友の一年以上前から準備していた労に酬いてくれればと念願しています。

 
 

最近のお買物 良寛さんの手紙

最近、東京の古美術店の通信カタログから良寛さんの書簡(手紙)を入手しました。

もちろん影印(現代語で云えばコピー)です。
良寛さんは贋作が多いと聞いていますし、真贋を見極める眼も持っていないので影印版を求めました。
どなたが愛蔵したものでしょうか??
立派に額装され箱に入って届きました。
掛軸等の影印版には印刷所等の栞が入っていることがありましたが、これには何も添付書類が無く、
どちらかの本からコピーした読みと説明が入っていました。
早速、本堂西の間に読みと説明を書いて掛けました。
御来山の節はどうぞ御高覧下さい。

写真と説明をアップいたします。

江戸ニて
 維経尼   良寛
君欲求蔵
経 遠離故
園地 吁嗟吾
何道 天寒
自愛
 十二月廿五日
      良寛

君 蔵経を求めんと欲して
遠く故園の地を離る  
吁嗟(ああ)吾れ何をか道(い)はん
天寒し 自愛せよ
 十二月廿五日
      良寛

良寛さんが維経尼に宛てた手紙である。
維経尼が師僧 徳昌寺虎斑和尚の
大蔵経購入の発願の為に
江戸に赴き勧進していることを知り、
書き送った書簡で
良寛さんの暖かい思いやりが伝わってくる。

 
 

産女観音手拭いを復刻いたしました。

産女観音 手拭い

『ありがたや ここぞ子安の観世音
      たすけたまえよ 親子もろとも』

梅花地紋に『産女山 正信院』の御本尊『千手観世音菩薩』の御詠歌を型染した手拭いです。

これを畳むと、御襦袢(おじゅばん)に様に見えます。
オリジナルは大正から昭和中期につくられたようで、最近、蔵の整理の際見つかりました。
当時、何かの記念につくられ檀信徒への供物として配られたと思われますが、記録が無く
唯一残っていた一枚で、これを元にして近在の染物店で限定100枚を復刻いたしました。

今回、徒弟の首座法戦式(詳しくは本年6月の『山号額修復完了』に掲載しています)の記念として檀信徒の皆様に差し上げる目的で復刻いたしましたが、数に余りが有れば篤信者の方達に笑納頂きたいと思っています。

 
 

ギンナン 銀杏

秋になると毎日イチョウの落ち葉の始末とギンナン拾い、そして実が熟したら皮剥きして参拝者への御供物のギンナンに仕上げる作務が待っています。

先月の台風15号は全国各地に大きな被害を残しましが、
当山も倒木・ガレージの屋根の破損等の被害を受け、復旧に手間取りました。
そんななかで特に往生したのは、なんと言っても境内のイチョウの木の始末でした。
以前は夏前の風雨に因って自然にギンナンが間引きされて、秋に大きな実をつけていましたが、近年はそれが無くなり『鈴なり』状態。
この台風の強風でギンナンの実の重さも加わり、枝が折れその始末に手間が掛かりました。

ほとんど落ちたかなと思いましたが御覧の様に未だ実っており、風が吹くたび落ちてきます。

産女観音 銀杏

参拝の皆様には、ギンナン特有の臭いで御迷惑を掛けますが御許し下さい。
それから、決して手に触れないで下さい。
触るとひどく『かぶれ』ます。御注意ください。

毎年同じことの繰り返しですが、ギンナンの臭い・・・・・・
鼻がまがりそうです。

玄関の掛物は臨済宗 虎渓山の三島良純老師。吸江室と号し、『話尽山雲海月情』一行書です。
花は秋明菊を活けてみました。

 
 

夏時間から冬時間へ

サーバー移転の為9月末から暫く『お知らせ』を休んでいました。

10月になると
当山の釣鐘は朝・昼・夕方・夜の4回・その度5回打っています。
10月からは夏時間から冬時間となり、暁鐘(朝)昏鐘(夕方)の時刻がそれぞれAM5時から6時、PM5時半から4時半に変更になります。
HPのトップページの映像の冒頭に流れる音色の梵鐘は平成四年に富山県高岡市で鋳造されたもので、『夕焼けこやけで日が暮れて』の童謡をイメージして産女の集落に響きわたるよう低音に調整して鋳ってもらいました。
「梵鐘を造ろう」と檀家さんに御願いした当初、造ってもしっかり鳴らすのか?と、よく尋ねられました。「時間に正確な性格ですから大丈夫です」と答えましたが、実は梵鐘を打っているのはコンピュータで制御された器機です。
寺男やお手伝い・雲水さんのいる大寺では梵鐘に掛かりつけの人がいるので器機に頼る必要はありませんが、当院のような家族で守る小寺ではそうもいきません。
時間をテーマにした禅問答で『諸人は十二時に使われるが我は十二時を使う』という答えがあります。
誰もいない御堂で独りで時間が来ると鳴りますから、最初は檀家さんも驚いたようで。特に午前11時に参拝に来た方たちは突然の鐘の音にびっくりされた方もいらっしゃることと思います。

産女観音 梵鐘

梵鐘を動かすコンピュータータイマー

 

今では時の鐘として農作業している皆さんの「お昼」と帰宅の合図として重宝しているそうです。
御来山の節はどうぞ天井を見上げて下さい。釣鐘を見ることが出来ます。
もし午前11時又は午後4時半に参拝されましたら自動で動く撞木を見ることが出来ます。
もちろん除夜は手動に切り換え、床板をはめて、檀信徒・一般の参詣者に年越しの鐘を撞いて頂いています。
除夜の鐘が撞けることはあまり一般に知られていませんから穴場かも・・・・・

 
 

産女の中秋

今夜は中秋!
午後八時を過ぎて、前山より月が出ました。
本当に綺麗です。
静岡は快晴。      お月見しましょう!

境内の銀杏の間から

 
 

12日は中秋

12日は中秋の名月。
夏の行持(お盆・地蔵盆・施食反省会等々)に追われ暦を見ることもありませんでした。
最近気づいたこと。旧暦の15日が必ずも満月にはならないこと。
9月12日は旧暦の8月15日で満月ですが、来月になると満月は旧16日。知りませんでした。
それから、静岡では『盆』に栗・柿・里芋等を仏壇の上の棒に吊るす習慣があります。
未だ未熟でとても食べれる品ではありませんが、旧暦の八月盆ではこれからが栗等が美味しくなる時期。帰宅する御霊に旬の食べ物をと云う先人達の心遣いが判りました。
12日は澄みきった夜空の満月を眺められますように、良い天気になることを願っています。
そんな訳で掛物は『誰家無明月清風』
永平寺77世、当山の川向こう服織 洞慶院の住職をされた丹羽禅師が永平寺東京別院監院を務められている時の書です。

花は秋海棠と竜胆・水引草を活けて見ました。
境内を眺めると秋明菊(貴船菊)が一輪。秋が近づいています。

 
↑ ページトップ