19~20日 大祭の御案内l

7月19~20日は年に一度の大祭です。
大祭と呼び始めたのは近年、私の代になってからです。
以前は『開山忌』と呼んでいました。

元々この行持は当山の川向こうにある洞慶院様の御開山の命日(旧6月3~4日)儀式で、旧6月3日が御逮夜で、今どきの言葉で云えば前夜祭。露天が並び、芝居小屋が建ち、夜を徹して遠近より沢山の人が御参りされました。そして4日が正當の報恩法要が厳修されます。
参詣者は洞慶院様への御参りに併せて当山に安産・子授祈願に来山されるようになったようです。
交通が不便だった頃の話ですから、近くまで行くからついでにとのことでしょうか、当山には明治8年から御参拝が始まっています。
写真は当山に残されている当時の出納帳です。

開山忌は普段なかなか家を空けられない女性達が丸一日楽しむことが出来る日として、とても賑わいました。御籠りと云って終日 唄・踊りを披露し観劇して過ごしたようです。
当山にも芝居小屋の材料が納戸に用意してありましたが、残念ながら昭和49年の七夕豪雨で使い物にならなくなりました。やがて時代も高度成長期となり、娯楽も種々雑多となり、団体から個人へと移り変わり、時代と共に御籠りも無くなり、寺としては楽になりましたが寂しくなりました。

ところで開山忌は新暦(今の暦)となってからも旧暦の日に合わせて開催されていました。
ですから年々新暦の開催日は違っていましたが、出納帳の記録をみると明治42年から現在の19~20日になり以降現在までこの日に行われています。
記録によると毎年雨が多く開催に難儀したことが記されおり、たまたま明治42年天気がよく以降この日が天気に恵まれたのでこの日になったと聞いていますが、本年は台風で大雨。
一人でも多くの御参詣の御縁を願うのみです。

[caption id="attachment_551" align="aligncenter" width="225" caption="玄関のお迎えの花 浜ぼう"][/caption]

 
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