梅花大会の思い出

産女観音 山頭火短冊産女観音 オオヤマレンゲ

毎年この時期に開催される梅花流全国奉詠大会が東日本大震災の発生をうてけ中止となった。
梅花流は、曹洞宗で布教している御詠歌の流派で、その全国規模の大会は各寺院に設置された梅花講(御詠歌を学ぶ人の集まり)が参加して開かれる。
今年の大会は島根県出雲市「カミアリーナ」を会場に開催される予定であった。
2日間で一万人以上の人員が参加する大会に、私も地域の寺院の代表者として以前に参加講員を引率して山口県・北海道・山口県・埼玉県の大会に参加させて頂いた。
『分け入っても・・・』の写真は山口県の大会の記念品で、オオヤマレンゲを添えてみた。
この句は云うまでもなく「山頭火」の代表作であり、永平寺貫首 宮崎奕保禅師様が揮毫している。
山頭火は防府市に明治15年に出生し、放浪の詩人として知られているが、曹洞宗の僧侶として出家しており晩年 永平寺に参籠している。
永平寺では「てふてふ ひらひら 甍を超えた」と詠んでおり、悩み・憂いにみちた時代を過ぎ、サナギから蝶となって大きな山を超えた心境がうかがえる。                         平成17年に開催された山口県大会は、開会式の演出でドライアイスの霧のなかを進む衣姿の山頭火がとても印象的であった。
『分け入っても 分け入っても 青い山』緑に溢れたこの季節であるが、我々の悩み・苦しみ・欲・願望は尽きないものである。
昨日は朝日TVカルチャー受講生の皆様、明日からは地区中学校の生徒達が参拝に訪れる。お寺の歴史を紹介しているが、併せて今の自分が思っていることをお話させて頂いている。
参考にはならないかもしれないが、何か感じてくれれば幸いである。

 
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