初夏にむかって

産女観音 永平雪鴻 清風何色

毎年、五月人形を納戸にしまう時、扇風機を出して本堂の鴨居に取り付けます。
今年は新茶の摘み取りが一週間以上遅れ、産女は一昨日辺りから製茶工場の音と香りに包まれるました。
永平62世鉄肝雪鴻禅師書『清風何色』横一行を掛けました。
この四言は従容録第74則「法眼質名」の頌にあり、白雲無根に続く句です。
空に浮かぶ白雲は別に根が在るわけでもないし、今日の風は○●色なんて云うときもありますが別に風に色がついているわけでもありません。
説明のしようのできないもの、そのようなものを清風・・と云っている訳です。
玄関には蓮月尼の「くもとみし さくらハあともなつやまの 青葉にかをるかせのすすしさ」の和歌と苧環・都忘れ・梅花空木を活けてみました。
扇風機を出した途端、急に気温が上がり真夏の気候に体がついていけませんが、今年の夏はどうなるのでしょうか?
冬寒く、夏暑いのが寺の建物ですが、それでも夏用に出来ていて多少涼しいようです。
では、節電に心がけ夏をむかえましょう!
産女観音 玄関の花

 
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